9.◎エレキギター初級 ~取り扱いのジミな注意点

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エレキギターを買ったばかりのころは何度も磨いたり扱いも気を付けていると思います。

そしていつまでも上の画像の様な綺麗な状態を保ちたいものです。

気を付けて扱うため重大な失敗は起きにくい反面、知らないがゆえに後で後悔しないための「ジミな」取り扱い注意点を記していきたいと思います。

①金属パーツを磨かないとくすむ

当たり前のようですが汗をかいた手で触って拭かないとだんだんと曇ってきます。

そしてそのまま放置すると磨いても曇りがとれなくなり、ピカールなど磨き粉で磨けば一時的に輝きは戻りますがメッキが剥がれてしまうためすぐまた曇ったり、パーツの色自体が変わってしまいます

こうなると新品時の色にするためにはパーツ交換しかなくなります。

パーツは一流メーカーのものでなければ中国製で安いものもあるのですが初心者のうちは安くても(精度が悪くても)問題ないパーツとそうではないパーツの区別が難しいと思います。

演奏に関係ない「パーツの色あい」ではありますが「自分は弾きこんだ様な風格のあるルックスが好きだ」などと自分の好みを把握している場合以外は乾いたクロスで乾拭きしたほうが良いと思います。

●シルバーパーツは2色ある

ちなみにシルバーのパーツはクロームとニッケルという2つのシルバー色があります。

クロームはニッケルの比べると青白い光で現代風の輝きです。蛍光灯の光を連想させるシルバーです。

対してニッケルはビンテージ風の色合いで、温かみのある白熱灯を連想させる色合いのシルバーです(あくまでこの2つを比べての感想ですが)。
ニッケルは曇りやすく乾拭きをしても曇りが取れなくなるのが早く、元の色合いも含めビンテージギター風のシルバー色です。

どちらを付けても操作性などは問題ないのですが2つの色のパーツが1つのギターに混在していると色味のまとまりが無くなり結構気になります。

パーツ購入時に「ニッケル」も「クローム」も表記が無いものはほとんどクロームだと思います。

ただし高額のヴィンテージ向けパーツなどはそもそもクロームの設定が無かったりします。

安価なギターにニッケル色のパーツが付くことはほぼ無いのですが中級機種以上は注意が必要です。

②シールドのプラグを拭く癖をつける

こちらもサビ防止です。

気を付けているつもりでも抜き差しする時に指の脂がつきます。

特に演奏にエキサイトしているならば思った以上にパーツやプラグ、ボディに汗が付着します。

シールドケーブルのプラグに汗が付着していると挿される側の本体のジャックにも汗が付き、次第に不純物が堆積し通電が悪くなります。

ジャックの穴に丸めたサンドペーパーを差し込み内部を磨くという処置が紹介される事もありますがメッキを剥がしパーツの寿命を縮めるのは①で述べた通りです。

シールド

しかしながらジャックなどの電装系パーツは基本消耗品であり交換はハンダ付けが出来ればそして付いていたままの通りに交換するだけならば難しくないので、サビが出たら思い切って高グレードパーツへの交換も視野に入れても良いと思います。


余談ですがこの先ギターの内部サーキットをいじるなど外部パーツ以外をいじることに興味があるならば温度調節機能と適温表示ランプのついた少し高い(と言っても3-4000円くらい)ハンダゴテを強くお勧めします。

私も最初は中学の技術の授業で作成したハンダゴテを使っていましたが、買い替えてみて余りの使いやすさに早く買えば良かったと後悔しました。

簡単に交換できるとは言ってもそれなりにおっくうなので大切に扱うに越したことは無いと思います。

③ブリッジはまめに磨く、注油する

ブリッジには演奏や音程に関する調節をする機能が付いていることが多いです。

ストップテールピースなど1本の棒に見えるシンプルなものであっても前後に全体を移動させるイモネジがあり、スタッド自体を回せばブリッジの高さが調節できます。

ましてストラトキャスタータイプのブリッジは弦ごとの個別サドル、高さ調節用イモネジ、オクターブ調整用のネジとスプリングなど細かいパーツの集まりで汗やそれに付くホコリなどで汚れたりサビたりしやすくなっています。

ストラトタイプのブリッジ

錆びて固着してしまうと、気付いた時にはネジが回せなくなっていたりして分解や調整が出来なくなってしまいます。

普段はスプレー式のオイルごく少量をネジ類に塗布して固着を防ぎましょう。

余分な油分はしっかりと拭き取ります。

たまには弦交換のタイミングで分解途中をスマホで撮影しながら分解掃除をしてみるのも良いと思います。

④ノブ類はゼロの位置に(アンプ・エフェクターなども)

買ったばかりの人にはだいぶ先の話しですがギター本体やアンプ・エフェクターの音量ノブなどを回した時にスピーカーからガリガリと言う雑音が出ることがあります。

私ので世代は古いラジオやオーディオ機器などでお馴染みですが今の人たちはスマホやオーディオプレイヤーで音楽を再生しBTスピーカーで鳴らすなど、ノブやツマミが身近でないかもしれません。

このガリガリ言うノイズはその名の通り「ガリ」「ガリノイズ」と言い、ボリュームやトーンのポットの接点の物理的な摩耗などで起こるノイズです。

「接点復活材」と言う商品もありますが基本的には修理は難しく(絶対に無理ではありませんが)症状が進めばポット自体の交換となります。

交換自体は抵抗値などを調べて同じものを購入し元々付いていた配線通りにハンダ付けすれば良いので個人的には難易度はとても低いと思います。

しかし初めからパーツ交換前提では精神的な負担だと思いますので長持ちさせる為に「ボリュームやトーンノブはゼロの位置にする」ことを常に行ってください。

これは正確に言いますと「ポットの摩耗が起きにくくする方法」ではなく、「摩耗が起き始めても問題なく使える期間を延ばす方法」と言えます。

ガリは動かさないでおくとホコリやサビで発生しやすくなります。そして演奏するときは演奏上の理由(ボリューム奏法など)が無ければ基本あまりいじらないと思います。そしてしまう時もいじらなければギターのノブは長い期間10の位置のままです。

余談ですがギターのボリュームやトーンは10位置がデフォルトで0に向けて音量や高音が削られていく仕組みです。

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買ってから回してないなんてことも…

ゼロ位置にしておけば演奏開始時と演奏終了時に少なくとも1回ずつは回しますし、しばらく弾かずに接点が錆びたりしてもゼロ位置は演奏にはほとんど使用しないのでガリを気にせず演奏できます。

スイッチングではゼロ位置も使いますがポットを演奏中に回すわけではないので対応可能です。

これはギターだけでなくアンプやエフェクターでも使えます。

しかし特にエフェクターなどでは0から10というノブだけでなく、モードの切り替えノブなどがある機種もあり「ガリが起きても困らない位置が無い」ということも起こりえます。

私の場合はその場合には「もっとも使用しない位置にしておく」ことにしています。

またノブの真ん中位置が中立でマイナス側とプラス側の回せるノブについても同様に「よく使う位置での放置を避ける」という考え方で対処しています。

初めは演奏前にボリュームを上げるのを忘れて「音が出ない!」と焦ったりするかもしれませんが慣れれば癖になりギターをしまう時も無意識でゼロにするくらいになります。

使わない位置でガリは発生する様になるかもしれないので「トーンゼロの音が好きで常にゼロで演奏する」という人は10の位置が良いと思います。1-9よりも回す範囲が大きいからです。

位置に正解はありませんが同じ位置のままなのを避ける為に回す機会を設けるという発想で行ってください。

⑤ストラップピン穴の補強(非推奨)

最後は手入れレベルではない内容なのでお勧めしないのですがその方法を実行する理由と考えを述べます。

ストラップピン穴の補強は過去記事「ストラップピンの修正・補強」に書きましたがピン穴に瞬着を流し込み内壁を補強するというもので、多くの上級者が賛同しない方法でしょう。

しかし安価なギターだとボディ材が強くなく、ネジ穴が広がってピンが抜けて保持できなくなる事があります。

保持できなくなるとギターが落下し傷が付いたりペグが曲がったり最悪ネック折れなど重大な結果を招くでしょう。

それに対する正しい補修方法がわからず本来のネジ穴の横に新たなネジ穴が開口された中古ギターを見かけることがあります。

ネジが指で回せるくらいであれば保持力はすでに失われていますので木材小片などをかませるなど早目の対策をした方が良いと思います。

個人的にはネジ穴が広がってボディ木材の保持力の無さが判明するより先に予防策を取っておいた方が良いと考えています。

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