今回は、ギターを買ってきて一生懸命に弾いている時は気付かなくても後々交換してみると違いが判るパーツを紹介したいと思います。
自分のギターにどの程度のパーツが付けられているかは様々ですが、個人的には実勢価格3万円台くらいまでのギターであれば交換を検討する価値があると思います。
①ペグ(チューニングキー、チューナー)
チューニング(調弦)は基本的に頻繁に行う作業です。
演奏や練習の前後のみならず、演奏中であっても音が狂うことがあります。
聞きなれてくると、演奏中のフレーズに違和感を感じた場合はたいがい音が狂っています。
また上級者になると演奏をしたままリスナーに違和感を感じさせないまま調弦をする人もいます。
このようにペグは頻繁に動かすための操作性と、調弦上の一定の精度が求められます。
程度の低いペグの場合、
●手で回すトルクとペグポストが回るトルクが違う
●ペグポストがぐらぐらしていて安定しない
●ついでにペグ自体もぐらぐらする
などにより思うような調弦が出来ない場合があります。
また調弦の狂いはペグのみが原因ではないのですが、音を合わせてもすぐ狂ったりします。
精度の良いペグは
●回した時のなめらかさ
●止めたい位置でぴったり止まる
●音がずれにくい
のが使用してすぐわかります。
ペグなどヘッド周りが関係する調弦上の項目は
●ナットの溝の太さ・深さや角度が弦に対して適正か
●ポストへの弦の巻き付け方(数、方向)が適正か
●ストリングガイド(リテイナー)の摩擦が適度か
など複雑なうえブリッジ側やネック自体の問題、それらが組み合わさった原因な事もあります。
しかし自分で触って回すものなため、使用感から感じる満足度は比較的高いと思います。
交換の注意点としては
●ペグ自体の種類
今付いているペグと交換しようとしているペグに互換性があるか。
種類自体が違う、よく似ているがねじの取り付け間隔が違うなどは間違えやすいポイントです。
商品は星の数ほどありますのでその都度ネットや店頭で調べる必要がありますが「同じように見えてねじの間隔が違うものがある」と知っているだけで、確認できないものは買わず失敗する確率は大幅に減るでしょう。
また取り付け後の使用感がわからない場合、店舗に行けて交換予定のペグを搭載しているギターがあれば、触らせてもらうと良いでしょう。
そのものズバリのペグでなくてもスタッフさんに話して同メーカー・同程度のレベルのペグを触らせてもらう事は、交換自体の実行の是非の判断材料となる事でしょう。
あまり変わらないなーと思ったら、すでに良いペグが付いているかもしれません。
●取り付け自体に慣れがいる
個人的にはグローバー(ロトマチック、シャーラ―)タイプはねじピッチさえ同じならば比較的交換は容易だと思います。
ペグポストの根元、ヘッド表面のナットを緩めれば取り外しも容易です。
注意点としては交換・取り付け後、ナットは強く締めすぎないようにしてください。
ヘッドへのダメージ、ペグ自体の破損につながります。
クルーソンタイプは
ペグの取り外しに道具が絶対ではないが必要
レスポールタイプに付いている場合、ヘッドの角度によるヘッド折れの不安
ギターの取り付け部の精度によってはペグの高精度さが発揮できない
難しさがあると感じます。
クルーソンが付いていてもストラトキャスタータイプであれば難易度はグッと下がりますのでねじピッチだけ気を付けて購入してみてください。
ペグの交換は回しやすさ・操作性の向上も目的ですが、音程が狂いにくい気持ちよさ、正確には狂いやすいストレスからの解放につながるパーツ交換です。
いきなりペグを変えるというのは精神的、金銭的、技術的にも絶対おすすめ!とは言えませんが交換した場合の満足度は高いと思います。
完
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